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環境分析と問題把握

事業改善の基本は環境の分析からです。組織内で何が起こっているのか。これの理解に十分なリソースを投じます。組織内の人や資金、サービス提供構造、連絡・連携のあり方から、組織文化までを理解することが重要です。

組織に一貫性はあるか

組織に一貫性があるかどうか分析をすることで、歪みを明らかにすることが可能です。例えば、事業として前面に押し出したいイメージはどのようなもので、それを実現するためにどのような施策が打たれているのか。両方を付き合わせて比較すると、その間にずれが生じていることが多々あります。

理解なくして改善なし

急いで計画立案に進むことが問題となることがあります。計画と実行を高速化することを是とする組織体制で往々にして見られる傾向です。しかしながら、効果的な計画と意味のある戦略実行のためには、十分な状況理解が欠かせません。

車の修理をする時と同じことです。何か問題があることに気づいたら、または定期的な検査を行い、詳しい問題の発見と理解に努めます。問題が理解できた後で、特定の部品の取り替えや発注を行うものです。計画を急ぎ足で立ておもむろに行動に移すのは、故障原因がわからないまま適当に部品を発注するようなものです。

適切なリソース活用

組織のリソースを簡略化すると、人、サービス、お金があります。その全てを有効活用してこそ事業の安定的な成長が可能になります。

組織は複数の人で構成されます。人それぞれが理解しているつもりであっても、例えば会社の方針や作業方法に違いが出てくるものです。伝言ゲームをしたことがある人なら、人を経ることで尾鰭がつくなどして情報が変わることはご存知のはずです。そのような違いを認識し誤りを修正するには、継続的な調整が必要です。

上記のような人それぞれの理解を最小限に抑える術はあります。文書化により、説明のゆれを解消することができます。そして、定期的な理解の促進や最新の情報の獲得を目指しトレーニングを実施するといった策も考えられます。

数字を用いた比較

違いを知り追跡する

新たに実施した一貫性確保のための施策が功を奏しているか、把握をすることが重要です。そのためには成果を追跡・記録します。数字を用いて、どのような変化が出たかを分析するのが効果的です。

定量化というと、そこに人間味が介在していないよう感じる人もいるかもしれませんが、人の振る舞いや気持ち、または、組織への帰属感などを数値で測定することは可能です。意識調査を行う、トレーニングの完了具合を記録する、それが、特定の業務の実施精度にどう影響しているか照らし合わせるといった、横断的な比較、影響の有無などを実際に見てみることができます。